孤高のメス

まぁ借金してでも観るべきか?!って英断を下して。某イントラの評価も4,5というものであり、巷間の評価も高いってだけが予備知識とも言える状態で。メスって言うんだから、外科医の物語だぐらいは予想してたけど、とても良い映画だった。何しろ映画館は久しぶりで、紙兎ロペを大笑いして観た後の予告編や広告の時は完璧なまでに眠りこけていたのだけど、本編はもう夢中になった。あぁでも鯖より大きな魚を捌くのも苦手で血とか内臓とかが苦手だから、開腹シーンは下見てたけどね。
そりゃあ堤は上手いけど、あの夏川結衣っていいよねぇ。あぁいう子供抱えたあんまり幸せそうでないナースっているよねぇ。あのあんまり綺麗でもなく、かといって不細工でもなく、首のあたりには横に皺が3本くらいあったり、スタイルもそれほどよくないってとこがいい。勿論余さんも上手い。生瀬がこれまた上手かった。
途中で、この医師のような人が浅田次郎の小説にも登場したのを思い出した。確か千葉の方へお母さんを連れてった先の病院の有名な医師だった。(浅田次郎の実話に近い小説天国への百マイル)ちなみに、浅田次郎のお母さんも柄本演じる大川市長と同じ病気だったんだ。浅田次郎さんとお酒 朝日新聞より : なんでも好奇心
いっぱい泣いたのだけど、あんまりいい子って長生きできないなぁ。次男は適度に毒を持ってるから、私より早くってことはないだろうけど、急に外へ働きに出したりさせたくなくなったりしたし、ストレッチャーに乗せられたシーンでは長男の心臓手術の時のことを思い出し、姑に「わしら、医者じゃないけぇ帰る!」って言われたことも思い出した。ったく、嫌な思い出が増えなくなったことが嬉しい。